建築設備設計に携わる方にとって、空気線図の理解と活用は欠かせません。
温湿度や絶対湿度、露点温度などの情報をもとに、冷房・加湿・除湿の計画を立てるには、空気線図を正確に読み取るスキルが求められます。
今回は、そんな空気線図をスマホで簡単に操作できるアプリ「Simple空気線図」をご紹介します。
学生からプロの設備設計者まで、幅広い層におすすめできるシンプルかつ実用的なアプリです。
Simple空気線図とは?
2つの値を入力するだけで6つの空気状態を自動計算
「Simple空気線図」は、乾球温度や相対湿度などのうち、任意の2項目を入力するだけで、他の4項目を即座に自動算出してくれます。
算出されるのは以下の6つの空気状態値です:
- 乾球温度(℃)
- 相対湿度(%)
- 絶対湿度(g/kgDA)
- 露点温度(℃)
- 湿球温度(℃)
- エンタルピー(kJ/kg)
空調設計や空気線図の学習において、手計算の手間を大幅に削減できる便利な機能です。
空気線図グラフに自動描画
入力・計算された状態点は、空気線図上に自動でプロットされます。グラフィカルに表示されることで、空気の状態を視覚的に理解することができ、加湿・除湿・冷却・加熱の方向性も一目瞭然です。
計算結果の保存・履歴機能
入力した値とその計算結果は、履歴としてアプリ内に保存できます。過去の状態点を呼び出して再確認したり、設計案の比較を行う際にも便利です。
活用シーン
「Simple空気線図」は、設備設計のプロフェッショナルだけでなく、学習中の学生や現場技術者にとっても、手軽で強力なサポートツールとなります。
- 建築設備設計をされている方
- 空調設備の現場確認をする施工管理者
- 設備関連の勉強中の学生や新人技術者
- 設備導入を検討している施主や施設担当者
以下のような場面での活用が特に効果的です。
設備設計の初期検討・概算計算に
冷房や加湿、除湿といった空調設計において、各状態点を空気線図上で確認しながら、必要な処理量や方向性を検討する初期段階で役立ちます。
現場での打ち合わせ時に素早く確認したい場合にも対応可能です。
設備設計教育・技術者の学習用途に
空気線図の読み取り練習や、温湿度やエンタルピーの関係性を感覚的に理解する教材としても有用です。
実際に数値を入力し、グラフ上に状態点がプロットされるため、理論と視覚的理解が結びつきやすく、学習効果が高まります。
現場での温湿度測定値の確認・検証に
測定機器から得られた乾球温度や湿度の実測値を入力するだけで、他の空気状態を自動算出できます。
現場での環境確認や、改善提案の根拠資料作成にも活用できます。
まとめ
「Simple空気線図」は、シンプルながらも必要な情報がきちんと揃った空気線図アプリです。
複雑な計算機能はありませんが、そのぶん動作は軽快で、サッと使える手軽さが魅力です。
ちょっとした空気状態の確認をスマホで済ませたい。そんなあなたに、Simple空気線図はちょうどいいパートナーになるでしょう。
ぜひ一度お試しください!
本アプリが皆さんの実務や学習の参考になれば幸いです。
» 参考:建築設備士に合格するためのコツと勉強方法【学科は独学、製図は講習会で合格です】
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