配管の防火区画貫通処理について解説【3分でわかる設備の計画】

質問・疑問

防火区画貫通処理って何?
防火区画貫通処理はどんな方法がある?
防火区画貫通処理の計画について教えて!

今回はこんな疑問にお答えします。
3分でわかる設備の計画では、建築設備に関する計画について、3分で理解できる簡単な解説を行います。

本記事では配管の防火区画貫通処理の計画について解説します。

結論

配管の防火区画貫通処理は3つの方法から選択しましょう。

より詳細な解説はおすすめの設備書籍をご参照ください。

目次

防火区画と防火区画貫通処理って何?

防火区画

防火区画とは、建築物内で火災が発生したときに、火炎が急激に燃え広がることを防ぐためのものです。

壁や床でこの防火区画を作ることで、建物利用者の避難時間を確保できます。

防火区画貫通処理

防火区画貫通処理とは、防火区画を通過する配管などに施す処理を指します。

防火区画で延焼を防いだとしても、そこを貫通する例えば排水管部分を通って火炎が燃え広がる恐れがあります。

この配管による延焼を防ぐために、配管に対して火をせき止める防火区画貫通処理を施す必要があるわけです。

防火区画貫通処理の方法

配管の防火区画貫通処理は大きく3つの方法があります。

3つからいずれかを選択して防火区画貫通処理を計画してください。

ダクトについてはまた別記事で紹介します。

1.防火区画貫通部の前後1mを不燃材とする

1つ目は防火区画貫通箇所の前後1m以上を不燃材とする方法です。

防火区画の前後1m以上を鋼管などの不燃材料とする、および防火区画貫通部をモルタルなどの不燃材料を充填することで防火区画貫通処理が完了となります。

2.硬質ポリ塩化ビニル管が一定サイズ以下である

2つ目は硬質ポリ塩化ビニル管が一定サイズ以下とする方法です。

硬質ポリ塩化ビニル管を用いる場合は、2時間耐火構造などの貫通する部材の構造区分と給水管などの配管用途に応じて、それぞれ下表のサイズ以下とすることで防火区画貫通処理が完了となります。

表の内容を順守すれば問題はありませんが、より詳細には配管の肉厚なども関係します。

より細かく知りたい方は国交省のサイトをご確認ください。

3.国土交通省大臣の認定を取得した工法を用いる

3つ目は国土交通省大臣の認定を取得した工法や管材を用いる方法です。

指定性能評価機関で区画貫通部性能評価試験を受けて国土交通大臣の認定を取得した工法や管材については、防火区画貫通部での使用が可能です。

例えば工法でいうとテープを巻く”フィブロック”や管材でいうと”耐火VP”などが該当します。

フィブロック

耐火VP

これら認められた工法などは「国土交通省大臣番号:PS060WL-0063」という認定番号を取得しています。

各工法を採用する際にはこの認定番号を取得していることを確認してください。

例題

ここで一つ例題です。

下図は防火区画壁を貫通してメイン配管に接続する給水管、排水管です。

図中の①と②にどのような防火区画貫通処理が必要になるか確認しましょう。

①について

①はVP75Aの給水管です。

これは”2.硬質ポリ塩化ビニル管が一定サイズ以下である”の表を確認すると、2時間耐火構造の配管は75A以下であればよいことがわかります。

よって、このままの計画で防火区画貫通処理の条件は満たせていることになります。

②について

②はVP75Aの排水管です。

”2.硬質ポリ塩化ビニル管が一定サイズ以下である”の表を確認すると、2時間耐火構造の配管は50A以下である必要があり、このままではNGであることがわかります。

よって図に”1.防火区画貫通部の前後1mを不燃材とする”か、”13.国土交通省大臣の認定を取得した工法を用いる”の防火区画貫通処理を加える必要があります。

私の経験談

ここでちょっとした私の失敗談を共有します。

マンションの設計をしていた時の話です。

配管の防火区画貫通処理を特記事項として図面に記載していたのですが、一部の配管処理方法に記載漏れがありました。

そうするとそのミスが×全住戸分となり、大きな見積落ち状態となっていました。

幸い、並行して確認申請を行っており、そこで指摘をいただけたので何とかコストに含むことができましたが、当然ながら積算担当者からはとても怒られました。

確認申請と消防同意でチェックを受けるので記載漏れのまま進むことはほとんどないと思います。

しかし火災による人命にかかわるところであり、コスト面以外にも顧客にも多大なご迷惑がかかる内容です。

皆さんもくれぐれもご注意ください。

まとめ

本記事では配管の防火区画貫通処理の計画について解説しました。

結論

配管の防火区画貫通処理は3つの方法から選択しましょう。

本記事は簡単に計画方法をまとめております。

より詳しくは以下の書籍をご確認ください。

他にも設備に関する計算方法や資格についてもまとめています。

ぜひチェックしてください!

» 参考:建築設備士に合格するためのコツと勉強方法【学科は独学、製図は講習会で合格です】

» 参考:一級建築士試験の資格学校4選について解説【おすすめはスタディングとTACです】

» 参考:設備設計一級建築士の修了考査通過に向けた学習方法を解説【過去問を入手しよう】

本記事が皆さんの実務や資格勉強の参考になれば幸いです。

以上、配管の防火区画貫通処理について解説【3分でわかる設備の計画】でした。

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