厨房用途の換気計算方法について解説【3分でわかる設備の計算書】

質問・疑問

厨房用の換気計算って色々あってよくわからない!
どんな計算値を使えばいいんだ?
厨房換気計算の簡単な方法を教えて!

今回はこんな疑問にお答えします。

3分でわかる設備の計算書では、建築設備に関する計算方法について、3分で理解できる簡単な解説を行います。

より詳細な解説はおすすめの設備書籍をご参照ください。

本記事では厨房用途の換気計算方法について解説します。

結論

換気回数、排気フード面風速、燃焼消費量による換気計算で最大値を採用しましょう。

目次

厨房用途の3種類の換気計算方法

厨房用途の換気計算方法は以下の3種類があります。
それぞれの計算方法で換気量を算出し、最大となる値を設計換気量とします。

換気計算方法

  1. 換気回数による換気計算
  2. 排気フードの面風速による換気計算
  3. 燃焼消費量による換気計算

換気回数による換気計算

厨房の換気回数の目安は40~50回です。

計算式

風量[m3/h] = 厨房面積[m3] × 天井高さ[m] × 換気回数(40~50)[回/h]

排気フードの面風速による換気計算

排気フードの面風速の目安は0.3~0.4m/sです。

多くの場合はこの面風速により換気量が決まります。

計算式

風量[m3/h] = フード幅[m] × フード奥行[m] × 面風速(0.3~0.4)[m/s] × 3600

燃焼消費量による換気計算

燃焼消費量による換気計算はフードの有無や形状等により計算式が変わります。

余程天井高さがある厨房でない限り、30KQを採用するケースが多いです。

計算式

排気口・排気筒(排気フードなし):V=40KQ
排気フードⅠ型V=30KQ
排気フードⅡ型V=20KQ

計算式の凡例

V:必要法定換気量[m3/h]
K:燃料の単位燃焼量当たりの理論廃ガス量[m3] 
Q:火を使用する設備または器具の実況に応じた燃焼消費量[kWまたはkg/h]

燃焼の種類と理論廃ガス量K値[m3/kW・h]

都市ガス:0.93
LPガス:0.93
灯油:12.1
まき:8.84
木炭:9.33

計算例

条件
厨房:面積100m2 天井高さ2.6m
排気フード:幅1.5m 奥行2.0m 4箇所
ガス使用器具:40kw(都市ガス)×4台 

計算結果
換気回数による換気計算:100 × 2.6 × 40 = 10,400[m3/h]
排気フードの面風速による換気計算:1.5 × 2.0 × 0.3 × 3600 × 4 = 12,960[m3/h]
燃焼消費量による換気計算:30 × 0.93 × 40 × 4 = 4,464[m3/h]
よって厨房換気量は12,960[m3/h]

まとめ

本記事では厨房用途の換気計算方法について解説しました。

結論

換気回数、排気フード面風速、燃焼消費量による換気計算で最大値を採用しましょう。

本記事は簡単に計算方法をまとめています。
以下の書籍により詳しい内容が記載されています。
持っていない方は購入をおススメします。

本記事が皆さんの実務や資格勉強の参考になれば幸いです。

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以上、厨房用途の換気計算方法について解説【3分でわかる設備の計算書】でした。

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