建設業界のデジタル化が進んでる?
プログラミングを覚えるメリットはある?
デジタル技術の必要性を知りたい!
今回はこんな疑問にお答えします。
プログラミング学習に取り組むことをおすすめします。途中で挫折してもかまいません。
建設業なんだからプログラミングとか不要だろう、と思う方も多いかもしれません。
私はここ数年、デジタル系業務70%、設計系業務30%で働いています。
そのなかで、デジタル技術の必要性をひしひしと感じています。
ITエンジニアでなくても、デジタル技術は必要です。
少なくとも持っていて損することはありません。
本記事では、建築技術者のデジタル技術の必要性を4つ挙げました。
また私のプログラミング学習の失敗例も踏まえて、なぜwebコンテンツやプログラミングスクールをおすすめするかについても解説します。
プログラミング学習などに途中で挫折しても構いません。
今すぐにでも、何かしらデジタル技術の学習を開始することをおすすめします。
本記事がデジタル技術の学習に取り組むきっかけになれば幸いです。
建築技術者のデジタル技術の必要性4選
私はここ数年、デジタル系業務70%、設計系業務30%の割合で建築業界で働いています。
その経験を通してなぜ建築技術者がデジタル技術を必要とするかまとめました。
デジタル技術の必要性4選
- DX人材が求められている
- コンピテーションデザインの台頭
- 高度な解析が可能となる
- デジタル技術で作業効率に差がつく
DX人材が求められている
今建設業界ではDX人材が求められています。
DX人材とは業務のデジタル化の推進を担う、多様な人材の総称です。
建設業界では、人手不足をデジタル技術で補うことが推進されています。
デジタルツイン、AI活用などデジタル技術の活用が目立ってきました。
しかしもともと建設業界は相当アナログな業界でした。
建設業界で働く人々は、デジタル技術を扱うことに慣れていません。
そこで注目を集めているのがDX人材です。
DX人材は自らデジタル技術を扱うことはもちろんのこと、建設業界で働く人々にデジタル技術を浸透させることが重要なミッションです。
建設業におけるDX人材は、建築を理解したうえで、デジタル技術に精通した人でなければなりません。
つまり設計、施工などの建築技術者が、デジタル技術を学ぶことでDX人材となります。
これは簡単なことではありませんが、DX人材のポジションを確保できたら周囲との大きな差別化につながります。
今後のキャリアアップの観点からも、デジタル技術を身に着けることがとても大事になります。
コンピテーションデザインの台頭
建築情報がBIMとしてデータ化されることに並行して、コンピテーションデザインという設計手法が取り入れられる事例が増えています。
コンピテーションデザインとは、デザインに合わせて構造・環境性能などをシミュレーションしながら設計業務を進める手法を指します。
すでに飛行機や自動車の設計には、コンピテーションデザインが当たり前のように用いられます。
このコンピテーションデザインを最大限に活用するために、プログラミングの知識が必要です。
例えばBIM用CADソフトであるRevitでは複雑な流線形の建物を作図できます。
3次元の曲線は人の手では作図できないため、プログラミングを用いて作図を行います。
デジタルツインに向けた3Dモデルの作成にはUNITYのようなゲームエンジンが用いられます。
ここでもモデルの制御にプログラミングが用いられます。
その他も人流データ、温熱環境シミュレーションなどさまざまなシーンでプログラミングに対する知識が求められます。
コンピテーションデザインが進む建築業務において、デジタル技術の知見は必須となっていきます。
高度な解析が可能となる
建設業務では数値分析がつきものです。
設計、積算、施工と職種に関わらず過去の数値分析を日常的に行います。
その際に専用の解析ソフトを使う場合もありますが、主に使用するツールはエクセルではないでしょうか。
エクセルは非常に優秀なソフトであり、これを批判するつもりはありません。
行と列の表形式で数値を扱えることから、2次元情報の分析は最強です。
例えばコストに関する解析をするのであれば、総工事費と面積の相関関係などですね。
しかし現実ではそれに加えて、地域、建物用途、物価上昇など複数の値との相関も確認する必要があります。
こうなってくるとエクセルだけで済ますことは難しくなります。
そこでプログラミングが非常に役立ちます。
プログラミングを用いれば、多角的にデータの深堀が可能です。
簡単な記述で、10次元データを取り扱った解析結果を求めることも可能です。
プログラミングはどの言語でも原則的に無料で利用できます。
一度覚えてしまえばエクセル以上の解析技術を身に着けられます。
デジタル技術で作業効率に差がつく
デジタル技術関連はここ数年で飛躍的に向上しています。
急成長をする小規模の組織であるスタートアップ企業が増えることで、さまざまな便利なツールがリリースされています。
企業同士が競うことで、サービス向上、技術革新や価格競争が日々行われています。
その結果として、IT系の専門でなくてもデジタル技術を手軽に扱えるようになりました。
しかも個人利用の多くは無料もしくは低コストです。
わかりやすいのがグーグルのサービスです。
皆さんも利用されているのではないでしょうか。
テレビ会議、クラウドストレージ、スプレッドシートやドキュメントによる資料作成などすべて無料です。
その他数年前まで有料であったサービスがどんどん無料化しています。
例えばエクセルやワードもグーグルに対抗して、最低限の機能は無料で利用できるようになりました。
今はプログラミングを含めて、デジタル技術を学習するコストはとても低くなってきています。
そうなると何が起こるか。
デジタル技術を使いこなせるかどうかで作業効率に差が開いてしまいます。
デジタル技術を利用すると、今まで手動で行っていた作業がツールにより自動化が図れます。
そこに圧倒的な時間の差が生まれます。
こなせる仕事量、個人の自由時間が大きく変わっていきます。
デジタル技術は、学習コストが下がったがゆえに、誰もが学ばなければならない必須の知識となったわけです。
おすすめのプログラミング言語
プログラミング言語は数多くあります。
最初から複数のプログラミング言語に手を出すことは、とても難しく現実的ではありません。
各プログラミング言語の特徴を踏まえて、自分の利用目的に合った言語を学ぶことがおすすめです。
その中でも建設業従事者にマッチしたプログラミング言語がPythonとC#です。
建設業界の実務に紐づきやすく、初心者でも学習しやすい言語だからです。
Python
Pythonは、日本を含めて世界中で人気のある言語です。
コードがシンプルで学びやすいため、プログラミング初心者にもおすすめです。
近年では子どもの習い事として選ばれることも増えています。
私も最初はPythonから学びました。
建設業従事者におすすめの理由は以下の通りです。
- Revitの作図に利用が可能
- データサイエンスが得意なため、データ解析に向いてる
- 機械学習が得意なため、業務の自動化やAI開発が可能
データ解析やAI関連のデジタル技術を身につけたい人には、Pythonがおすすめの言語です。
C#
C#はMicrosoftが開発したプログラミング言語です。
Windows系アプリケーションの定番言語であり、普及度と将来性が高いです。
Python程ではないですが、比較的初心者でもとっつきやすい言語です。
また大きな利点はゲームエンジンのUNITYで使われている言語である点です。
デジタルツインに向けて3DViewは必須であり、UNITYはその3Dモデル作成ツールの一つです。
建設業従事者におすすめの理由は以下の通りです。
- Revitの作図に利用が可能
- UNITYで3Dモデル作成など全般的に利用が可能
- Windows環境との親和性が高い
3Dモデル技術を身に着けたい人やデータベースのSQLServerなど、すでにどっぷりWindows環境にいる人は、C#がおすすめの言語です。
プログラミングの勉強方法
デジタル技術を身に着ける第一歩としてプログラミングを学ぶことをおすすめします。
しかし中には、どうにもプログラミングが合わない、という人もいます。
よって、段階的にプログラミングを学び、まずは適性を確認することをおすすめしています。
プログラミングは段階的に学ぼう
いきなりプログラミングスクールに通って、途中で挫折したらその受講料はもったいないですよね。
そこで、最初は費用が掛からず簡単な方法から始めて、徐々に難易度を上げていく方法が良いです。
私のおすすめするSTEPは以下の通りです。
Progateはイラスト中心のスライドで学ぶwebコンテンツです。
まずはここから試して、さらに学びたい、学習が続けられると感じたらSTEP2に進むとよいです。
Progateには無料プランがあります。
有料プランも1,078円/月ととてもリーズナブルです。
よりプログラミングを学ぶ意欲がわいたら、次はプログラミングスクールです。
プログラミングスクールは数多くありますが、その中でもTechAcademyをおすすめします。
受講者数No.1、コースが豊富であり、無料体験や無料メンター相談などサービスが充実しています。
私がおすすめのPythonやC#(UNIYT)も学ぶことができます。
プログラミングスクールでの学習を経て初級者を脱したら、ここでやっと独学です。
webで各言語の公式ドキュメントやチュートリアルを参考に知識を深めていきましょう。
Udemyを利用したピンポイントでの学習もおすすめです。
書籍での学習もよいでしょう。
記載されたコードが動かないこともありますので、ネット検索などで打開策を模索する必要はあります。
ただスクールを経て初級者を脱していれば、自力で解決できるはずです。
webで調べ物をする際には、英語のサイトものぞけるようにするとより学習効率が上がります。
並行して英語力を磨くのもよいですね。
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初学者は書籍などの独学は避けよう
初学者がいきなり書籍などによる独学は避けましょう。
書籍が決して良くない、と言いたいわけはありません。
書籍は移動中など読む場所を選ばないため、便利な学習教材です。
しかし最初から書籍などによる独学でスタートしてしまうことは、とてもハードルが高く、学習効率が非常に悪いです。
実は私も情弱な私は書籍で学習を始めてしまい、結構無駄なコストと時間を過ごしました。
そもそも書籍でのプログラミング学習はとっつきにくく、挫折しやすいです。
主な理由としていかが挙げられます。
- 書籍は情報が古くなりやすい
- プログラミングはPCに対する言語なため、テキストでの理解が難しい
- 1冊が高いため、結果的にコストがかかる
デジタル技術は年々進歩しています。
プログラミング言語も同様で、数か月前までは使えていたコードが今は使えない、ということがざらにあります。
書籍は執筆された段階から時間が経っています。
そのため書籍にあるコードでは今の環境でプログラムが動かない、という事態が起こります。
実際に私も何度も遭遇しました。
これが挫折するきっかけになります。
これを避けるためにも、まずはweb学習のProgateで無料もしくは低コストでお試し学習し、そこからTechAcademyなどのプログラミングスクールに通うことをおすすめします。
ある程度の知識がついてきたら、書籍による学習も選択してアリだと思います。
プログラミング学習に挫折したら…
プログラミング学習に興味を持てず、挫折してしまったら、いったんやめて大丈夫です。
別のデジタル技術に取り組みましょう。
例えばプログラミングが不要なノーコード・ローコードツールに取り組んでみたり、無料枠の範囲でAWSなどのクラウドサービスを触ってみるのも良いかもしれません。
他のデジタル技術を習得していくこともよいです。
他のデジタル技術に触れているうちに、プログラミングを学びたくなったり、必要性を感じてくることもあるでしょう。
そうしたらまた学習を再開しましょう。
いずれにしろ、デジタル技術は今後必須の知識になります。
何かしら継続的に学習に取り組むことをおすすめします。
まとめ
本記事では建築技術者のプログラミング技術の必要性4選と勉強方法ついて解説しました。
デジタル技術の必要性4選
- DX人材が求められている
- コンピテーションデザインの台頭
- 高度な解析が可能となる
- デジタル技術で作業効率に差がつく
またプログラミングの勉強は段階的に進めることをおすすめします。
プログラミングスクールでの学習を経て初級者を脱したら、独学でプログラミング学習を進めましょう。
プログラミング学習は簡単ではありません。
挫折してしまったら、いったんやめて大丈夫です。
それでも何かしらデジタル技術の学習に取り組むことをおすすめします。
今後建設業界ではデジタル技術が必須の知識だからです。
本記事が皆さんのプログラミング学習のきっかけになれば幸いです。
以上、建築技術者のプログラミング技術の必要性4選と勉強方法ついて解説、でした。
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