設備設計が異業種・他業種へ転職しやすい理由と転職先の4選

質問・疑問

設備設計職で就職した後に転職ってできる?
設備設計職以外の職種へ転職も可能?
潰しの効かない仕事なら他を探そう

と転職を検討されている皆さんの疑問にお答えします。

結論

設備設計は設備系の中で最も転職がしやすい業種です。

結論からいうと転職は可能です。
むしろ設備系の中で最も転職がしやすい業種だと言えます。
もし特に希望する職種がない場合、設備設計職はよい選択肢です。
数年経験してみて合わなければ転職する、というも可能です。
では、転職がしやすい理由と転職先についてご説明します。

目次

設備設計が転職しやすい理由

設備設計は転職しやすい

なぜ設備設計職は転職がしやすいかというと、設備の立場から一連の建築業務のほぼすべての工程に関わる数少ない業種だからです。
大きく建築業務の工程を大別すると以下のようになります。
各工程の説明は別の記事でまとめますので、今回割愛します。
設備設計の流れと仕事について解説【業務範囲が広いやりがいある職業です】

STEP
企画:建築計画を立案するSTEP
STEP
設計:建築計画を設計して、図面化するSTEP
STEP
施工:設計図面に基づいて、建物を作るSTEP
STEP
運用:完成した建物を使用・運用するSTEP
STEP
更新:老朽化した建物を作り直すSTEP

このすべての工程に関わるということは、色々な他業種に深く関わりながら仕事を進めることになります。
そうすることで自然と他業種への理解や知識を得ることができます。

いざ転職する際もそのことを採用する側は理解しています。
採用する側としては同職の経験者が最も望ましいです。
しかし転職先の業種へのある程度の理解があり、すべての工程に関わっている設備設計職であれば、採用する価値があるだろうと判断されます。
結果として設備設計職は転職しやすくなります。
これは私が見てきた事実に基づいた話です。

私自身は転職したことはないですが、同僚や友人に転職した人は多くおり、その業種は様々でした。
そして彼らから不採用になった話をほとんど聞きません。
確実に受かる見込みがあって転職先を選んでいるという側面もあるかと思います。
いずれにしろそれぐらいに転職する難易度は低いと言えます。

他業種から設備設計への転職について

他業種から設備設計への転職について

反対に他業種から設備設計職への転職は少しハードルが高い傾向にあります。
私の会社に中途採用者は皆、前職も設備設計者でした。
この理由は、設計職がCADなど設計独自のスキルを求められるためであると推測します。
結果として他業種から設備設計職への転職例が少ない、という具合です。

しかし他社では、設備工事から設備設計に転職した例はあります。
よって設計職への転職割合は低いですが、不可能では全くありません。

社内の採用担当者にも質問したことがありますが、他業種でも問題はないとのことです。
前職での実績、保有資格、あとやる気のほうが大事だそうです。
私もその通りだと思います。
設備の知見があれば、どうにかなります。

よって興味がある方はぜひ設備設計職への転職を検討してください。

設備設計からの転職先の例

設備設計からの転職先の例

この章ではどのような転職先があるかについて代表で4つ説明します。
この5つ以外にもメーカー系やインフラ系などの多種多様な転職先があると考えてください。

設計系

1つ目は設備設計です。
ただ転職するだけではなく、転職のしやすさを逆手に取ってステップアップすることも可能です。
例えば新卒で中堅の設計事務所やゼネコンに入社してスキルを蓄え、数年後に大手に転職することも現実的に行えます。
意図してかはわかりませんが、そのようなキャリアを歩む人は私の知り合いでも多いです。

不動産系

2つ目は不動産系です。
設備設計者である私にとっては施主に当たる存在です。
不動産への転職も多いです。
転職した友人の話では、不動産系に転職した後も設計に近い業務を行うそうです。
そのため設備設計経験者が歓迎されると話していました。

施設運用系

3つ目は施設運用系です。
例えば大学や病院等で、設備機器の管理やメンテナンスを行う施設課が該当します。
施設運用系も施主に当たる存在です。
設計から転職は可能ですが、どちらかというと施工からの転職者のほうが求められている印象です。
その物件に携わった施工者が施設課に勧誘されたり引き抜かれたりする話を耳にします。

行政系

4つ目は行政系です。
簡単に言うと市役所です。
各市役所には表の窓口に出てこない建築関連の部署がいくつかあり、そこへの転職です。
いつの時代も安定は大きな魅力の1つですので人気な転職先ですね。
ただし、年齢制限がありますので、転職を希望する場合は早期検討が必要です。

設備設計職からの転職先の例外

設備設計職からの転職先の例外

設備設計職からの転職がしやすい例外についても少し触れておきます。
設備設計職から異動する事例が少ない、そもそも難しい例について紹介します。

施工系(転職というより社内異動が多い)

1つ目は施工系です。
施工系は大きくゼネコンの設備施工とサブコンの設備施工の2つの選択肢があります。
もちろん設計から施工への転職は可能です。
ただ転職ではなく、ゼネコンやサブコン内での社内の異動で済んでしまいます。
よって私の社内でも設計から施工に異動した方はいますが、他社の施工系への転職は聞いたことがありません。

研究開発系(転職は難しい)

2つ目は研究開発系です。
転職先の例外となる理由はそもそも募集がないからです。
研究開発系の求人の多くは、欠員が出た場合と不定期の増員によるものです。
さらにその求人は縁のある特定の大学研究室に直接話が行く場合が多いです。
つまり転職を希望してもそもそも求人が市場に出回りにくい状況です。

もし研究開発系への転職を希望するのであれば、社内で異動願いを出すことが一番の近道かと思います。

まとめ

設備設計は転職が可能であり、設備系の中で最も転職がしやすい業種だと言えます。

その理由は設備の立場から一連の建築業務のほぼすべての工程に関わる数少ない業種だからです。

また代表的な転職先は以下の通りです。

代表的な転職先

  1. 設計系
  2. 不動産系
  3. 施設運用系
  4. 行政系

もし特に希望する職種がない場合、設備設計職はよい選択肢です。
数年経験してみて合わなければ転職する、というも可能です。

本記事が皆さんの実務や資格勉強の参考になれば幸いです。

» 参考:建築設備士に合格するためのコツと勉強方法【学科は独学、製図は講習会で合格です】

» 参考:一級建築士試験の資格学校4選について解説【おすすめはスタディングとTACです】

以上、設備設計が異業種・他業種へ転職しやすい理由と転職先の5選、でした。

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