設備設計とは激務な職業か?労働環境について解説【実際はそうでもないです】

質問さん

設備設計は激務なの?
土日祝日に出勤することはある?
自分の時間を確保できるだろうか?

今回はこんな疑問にお答えします。

結論

激務ではありません。労働環境はホワイトです。

インターネット上で設備設計はきつい、激務だ、といった情報を目にするかもしれません。

しかし実際はそうでもないです。

激務!といった情報は、5、6年前の古い記事ではないでしょうか。

確かに以前は古い体質の労働環境でしたので、休日出勤も日常的に行われていました。

私も入社当初は休日出勤や終電まで仕事、ということがありました。

しかし今は違うんですよ。

労働環境はだいぶ改善されました

その理由は2019年4月に施行された、いわゆる「働き方改革」にあります。

この記事はこんな人に向けて書いています
  • 設備設計の仕事内容に興味がある方
  • 建築分野でスキルアップしたい方
  • 建築業界への就職・転職を検討されている方

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目次

建設業界の労働環境は改善に向かっている

建設業界は正直に言って労働環境がいいとは言えません。

むしろ悪い部類です。

dodaがまとめた残業時間ランキング2019によりますと、やはり上位には建設関連の業種がランクインしています。

これをみてテンションが下がった方もいるかもしれません。

でも私がこのランキング見た感想は、”よしよし、かなり下がってきているな”という好印象なものです。

実はこれでも建設業界は労働環境が改善された結果ですし、今後さらに改善に向かっていきます。

その理由は2つあります。

改善理由

  1. 働き方改革の取り組み
  2. デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み

理由1:働き方改革の取り組み

理由1は冒頭で述べた「働き方改革」にあります。

2019年4月の法改正に伴って労働時間の上限が規制され、違反した企業に罰則が科せられることになりました。

しかし長時間労働が常態化していた建設業に対しては5年間の猶予が与えられ、2024年4月から施行されるのです。

つまりまだ猶予期間の過渡期なのです。

2024年4月向けて今後もさらに労働環境が改善され、残業時間はここからさらに減っていくわけです。

理由2:デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み

今一番建設業界で話題を集めているものがデジタルトランスフォーメーション(DX)です。

国交省でもDX推進本部を立ち上げており、国を挙げて取り組んでいる事業になります。

DXを推進することで、建設業界の残全で快適な労働環境が実現します。

労働時間が減るだけでなく、ゆくゆくは在宅勤務による遠隔での施工管理等が実現されます。

設備設計はそこまで激務ではない

建設業界の労働環境は改善に向かっていることについて説明しました。

では主題の設備設計はどうかについてです。

まず大前提として、設計職は施工管理職に比べて激務ではありません。

加えて設備設計は、意匠設計や構造設計と比べると残業時間は短い傾向にあります。

これは会社によって少し異なるかもしれませんが、私が所属する会社ではその傾向があります。

設備設計が比較的残業時間が短い理由は、業務内容にあります。

設備設計は作業内容は豊富ですが、一つ一つの作業はそこまで大変ではありません。

» 参考:設備設計とはどのような仕事か【設備系の最上流に位置する職業です】

どれも経験や工夫で時短の余地がある作業です。

今:平均残業時間は20時間・土日祝日は休み

私は総合建設会社(ゼネコン)に所属しています。

その私の残業時間は月当たり10~40時間程度で、平均すると20時間程度です。

そんなに多くないですよね?

複数物件を担当しており、それぞれ忙しい時期に波があります。

それによって、残業時間が10時間程度の月もあれば、40時間の月もあるといった具合です。

ここ5年ぐらいは月50時間以上残業したことはありません。

土日祝日も完全に休みです。

4年前ぐらいに一度図面の取りまとめで土曜出勤しましたが、それ以降休日出勤は行っておりません。

昔:平均残業時間は40時間・土日祝日はたまに出勤

入社したばかりのころは「働き方改革」なんて考えはありませんでしたし、残業は頑張っている証拠みたいなとても古い体質でした。

その頃の私の残業時間は月当たり30~60時間程度で、平均すると40時間程度でした。

100時間近く残業することもあり、休日出勤も毎月行っていました。

今じゃ考えられませんね。

当時のままであれば、設備設計は人に勧められた仕事ではなかったです。

残業時間が倍も違う理由は、単純に無駄が多かったからです。

残業の常態化、長い打合せ、教育体制の整備不足等です。

仕事の量はほとんど変わっていませんからね。

一週間のスケジュール

ある週のスケジュールを例に出すとこんなイメージです。

一週間のスケジュール

  1. 月曜日:出社してデスクワーク、後輩指導
  2. 火曜日:在宅勤務
  3. 水曜日:終日物件①の現場にて施工定例、工事管理、打ち合わせ
  4. 木曜日:AMは在宅勤務、PMは物件②の施主定例
  5. 金曜日:隔週で出社して物件③の設計定例(テレビ会議)とデスクワーク、なければ在宅勤務
  6. 土曜日:休み
  7. 日曜日:休み

概ね毎週こんな感じです。
担当している物件4~5です。

建築設備士等の資格勉強期間中は、昼休みや土日に勉強時間が加わります。

» 参考:建築設備士に合格するためのコツと勉強方法【学科は独学、製図は講習会で合格です】

» 参考:設備設計一級建築士の修了考査通過に向けた学習方法を解説【過去問を入手しよう】

激務ではないけど…

設備設計は激務ではないのですが、問題があるとすれば、やりがいを見出せなかったり適性が全くない、という人は心を病んでしまう恐れがあることです。

設備設計は一人で様々な仕事を行う特殊な業種です。

» 参考:設備設計になるメリットとデメリットとは【メリットが多い価値のある職業です】

設備設計の業務

  1. 施主と打ち合わせ
  2. 役所に申請、協議
  3. 図面作成
  4. 計算書の作成
  5. クレーム対応
  6. 社内調整等々

よって色々と抱え込んでしまうと、精神的につらくなるトリガーが多くなります。

でもまぁこれは楽観的なマインドを持っていれば大丈夫です。

大体のことが何とかなりますから。

同僚や友人、今はSNSもあります。

失敗談やつらい状況を他の人と共有すると気が晴れますので、笑い話にしちゃいましょう。

まとめ

本記事では設備設計の労働環境について解説しました。

結論としては設備設計の労働環境はホワイトですので、ご安心ください。

設備設計が属する建設業界の労働環境は以下の理由から改善に向かっています。

改善理由

  1. 働き方改革の取り組み
  2. デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み

その中で設備設計は、他業種に比べて労働時間が短い傾向にあることについて、私の勤務状況を例に紹介しました。

以前は長時間労働でしたが、今はそうでもありません。

平均すると20時間程度です。

10時間程度と少ない月もあります。

設備設計はやりがいがあり、労働環境も良い職業です。

また設備設計を続けることで業界で非常に権威性のある資格も取得可能です。

» 参考:設備設計一級建築士とはどのような資格か、難易度や年収について解説

簡単な設備計算アプリも作成しています。ぜひチェックしてください。

» 参考:簡単な設備計算アプリまとめ

本記事を参考にぜひ皆さんの就職・転職先の選択肢に設備設計を入れていただけたら幸いです。

以上、「設備設計とは激務な職業か?労働環境について解説【実際はそうでもないです】」でした!

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