室内表面温度計算(結露チェック)について解説【3分でわかる設備の計算書】

質問・疑問

結露が発生する恐れがあるかも…
床や壁の表面温度はどうやって計算するんだ?
室内表面温度計算の簡単な方法を教えて!

今回はこんな疑問にお答えします。

3分でわかる設備の計算書では、建築設備に関する計算方法について、3分で理解できる簡単な解説を行います。

より詳細な解説はおすすめの設備書籍をご参照ください。

本記事では室内表面温度計算の計算方法について解説します。

結論

対象部分の温度差と熱抵抗比率で計算しましょう。

目次

室内表面温度計算とは?

室内表面温度計算は結露の恐れがないか、断熱性能を挙げる必要がないかなどを確認する目的で行う計算です。

以下の記事で部屋に加わる熱は建物の壁、床、天井、屋根等の構造体で隔てた内外の温度差により発生することを解説しました。

熱負荷計算の通過熱負荷(構造体負荷)の計算方法について解説

その室内外の温度差に応じて、室内の壁、床、天井等の表面温度は変化します。
室内表面温度によっては、結露が発生したり、室内の空調が効きにくくなったります。
ですので、十分な空調設備以外にも建築的に断熱する必要があるんですね。

室内表面温度計算の方法

室内表面温度計算は温度差と熱抵抗の比率で計算が可能です。
計算式は以下となります。

計算式

( ti – ts ) / ( ti – to ) = Ri / R

ts = ti – ( ti – to ) × Ri / R 

計算式の凡例

ts:室内表面温度[℃]
ti:室内の温度[℃]
to :外側の温度[℃]
Ri:室内側熱伝達抵抗[m2・k/w]
R:床の熱貫流抵抗[w/m2・k]

計算例

夏期に最下階の床が冷えることで結露が発生する恐れがある状況を想定して、断熱性能が十分かの検証を計算例とします。

条件
室内の温度:26℃ 室内の湿度:40% 
室内の露点温度:11℃ (室内の温湿度より) 
地中温度:5℃ 
室内側熱伝達抵抗:0.11m2・k/w 床の熱貫流抵抗:0.28w/m

計算結果
ts = 26 – ( 26 – 5 ) × 0.11 / 0.28 = 17.6℃
17.6℃ > 11℃ OK
∴室内表面温度が室内の露点温度を下回る恐れは低いことから、断熱性能は問題ない。

まとめ

本記事では室内表面温度計算の計算方法について解説しました。

結論

対象部分の温度差と熱抵抗比率で計算しましょう。

本記事では割愛しますが、対象部分の温度差と熱抵抗比率で求まりますので、例えば外壁の表面温度などの算出も可能です。

本記事は簡単に計算方法をまとめています。
以下の書籍により詳しい内容が記載されています。
持っていない方は購入をおススメします。

本記事が皆さんの実務や資格勉強の参考になれば幸いです。

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以上、室内表面温度計算(結露チェック)について解説【3分でわかる設備の計算書】でした。

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