設備設計一級建築士講習の講義概要や受講のポイントについて解説【後半の4時間が重要です】

質問・疑問

・設備設計一級建築士になりたい!
・設備設計一級建築士講習の講義内容について知りたい
・講義のポイントとかあるの?

今回はこんな質問にお答えします。

結論

設備設計一級建築士の講義は後半の4時間がすべてです!

設備設計一級建築士の講習は、大きく以下の2つで構成されます。

設備設計一級建築士の講習

  1. 設備設計一級建築士として必要な知識を解説する「講義」
  2. 設備設計一級建築士として必要な知識があるか試験する「修了考査」

この「修了考査」に合格しますと、晴れて設備設計一級建築士となれるわけです。

» 参考:設備設計一級建築士の修了考査に合格する方法ついて解説【適切に対策することが重要です】

そこで本記事では、この「講義」についての概要と受講にあたってのポイントをご説明します。
「講義」について事前に知っておくことで、無駄なく効果的に講義を受講することができます。
そして「修了考査」の合格率も上げることができますので、最後まで目を通していただけますと幸いです。
本記事は、設備設計一級建築士の受講区分Ⅳを前提に記載しています。
受講区分Ⅰとは難易度がまったく異なりますので、受講区分Ⅳにて受講することをおすすめします。
詳しい内容は以下の記事をご参照ください。

» 参考:設備設計一級建築士とはどのような資格か、難易度や年収について解説

目次

設備設計一級建築士講習の概要と構成

設備設計一級建築士講習の概要と構成

設備設計一級建築士の講習は、受講の申込区分に応じた「講義」とその内容をきちんと理解できているかを試験する「修了考査」の2つで構成されています。

申込区分は保有する資格が「1級建築士」のみか、過去2年間の講習で「設計製図」のみで合格したか、保有する資格が「1級建築士」かつ 「建築設備士」か等のによって変わります。

受講区分をまとめますと以下の通りです。

申込区分と講習範囲

申込区分講習範囲対象者
法適合確認+設計製図保有する資格が「1級建築士」のみで受講する方
法適合確認過去2年間の講習で「設計製図」のみで合格した方
設計製図過去2年間の講習で「法適合確認」のみで合格した方
法適合確認保有する資格が「1級建築士」かつ 「建築設備士」で受講する方
なし過去2年間の講習で「法適合確認」に合格され、かつ 「建築設備士」の方

ではこの申込区分で何が変わるかと言いますと、受講しなければならない講義と修了考査の数が変わってきます。

講習の構成は以下のようなります。

講習内容

日程時間内容申込区分
講義第1日午前10:00~12:00(2時間)建築設備関係法令
午後13:00~14:00(1時間)建築設備設計総論
14:00~18:00(4時間)法適合確認
第2日午前10:00~12:00(2時間)電気設備の設計技術
午後13:00~15:00(2時間)電気設備の設計技術
15:00~18:00(3時間)空調・換気設備の設計技術
第3日午前10:00~11:00(1時間)空調・換気設備の設計技術
11:00~12:00(1時間)給排水衛生設備の設計技術
午後13:00~16:00(3時間)給排水衛生設備の設計技術
16:00~18:00(2時間)輸送設備の設計技術
修了考査1日午前10:00~12:00(2時間)法適合確認
午後13:15~17:15(4時間)設計製図

申込区分Ⅱ、Ⅲ、Ⅴの3つは再受験者対象としていますので、ほとんどの方が該当しません。
一旦無視しましょう。
そうすると実質申込区分はⅠかⅣの2択となります。
私は申込区分Ⅳを推奨していますが、講習構成の表を見ていただければその理由が一目瞭然です。
申込区分Ⅳであれば、講義は1日で済みますし、修了考査もわずか2時間で終わる法適合確認のみとなります。
修了考査に向けた学習の労力も大きく軽減できます。

» 参考:設備設計一級建築士の学習方法や合格に向けたコツについて解説【過去問を入手しよう】

反対に申込区分Ⅰの場合、講義は7時間を3日、修了考査は計6時間の長丁場となります。
労力、費用、合格率のすべてにおいて、圧倒的に申込区分Ⅳが有利となります。
加えて設備設計一級建築士は、一級建築士に合格してから5年経たないと受験資格を得られません。
5年もの間、建築設備士を取る時間が与えられていますので、建築設備士に合格して申込区分Ⅳで受講しない理由がありません。
保有する資格が「1級建築士」かつ 「建築設備士」で受講する申込区分Ⅳがおすすめです。

» 参考:設備設計一級建築士の受験資格、申込手順や試験概要について解説

設備設計一級建築士講義の内容【ここが本記事のポイントです】

設備設計一級建築士講義の内容

では講義の内容についてご説明します。
ここが本記事のポイントとなります。
申込区分Ⅳの講義は第1日で終わりで、第2日、第3日は受講する必要がありません。
第1日の講義は「建築設備関係法令」、「建築設備設計総論」、「法適合確認」の3つに分かれております。
講義は事前に配布される「設備設計一級建築士講習テキスト」に沿って進められます。
そして最も重要な点は、修了考査での出題範囲が3つ目の「法適合確認」のみであることです。
驚きですよね。
講義の半分近くが、修了考査には関係ない内容なのです。
よって前半の2講義は、設備に関する知識の整理と後半に向けた準備の時間と捉えてください。
申込区分Ⅳの「修了考査」に対して、後半の「法適合確認」4時間がとても重要です。

講義の前半:建築設備関係法令・建築設備設計総論の内容

建築設備関係法令・建築設備設計総論の内容

繰り返しになりますが、「建築設備関係法令」と「建築設備設計総論」は修了考査で出題されません。
「建築設備関係法令」は建築基準法や消防法、電気設備関係法といった建築設備に関係する法規全般の解説です。
普段から扱っている法規かと思いますので、改めて内容を整理する時間ととらえて下さい。
「建築設備設計総論」は設備設計者の社会的な役割であったり、設計者としての心得のような内容の解説です。
ここでも特に目新しい情報はありませんでした。
昼食後の眠気を覚ます時間としてとらえましょう。
私はこの時間を利用して、テキストの「法適合確認」範囲にインデックスを貼りながら講義を聞いていました。
皆さんもお忙しいかと思いますので、おススメです。

講義の後半:法適合確認の内容

法適合確認の内容

では重要ポイントとなる「法適合確認」についてです。
「修了考査」の試験はこの範囲から出題されます。
「法適合確認」は建築基準法の設備関係規定に関する解説です。
テキストは修了考査の出題と同じ順番に、空調・換気設備、給排水衛生設備、電気設備、輸送設備の順でまとめられています。
あくまで範囲は建築基準法のみであり、その他の消防法等は対象となりません。
例えば電気設備設計の方であれば、電気設備の問題は日常業務レベルの難しさはあまり感じないと思います。
私は機械設備ですので解きやすさは以下のイメージでした。

①空調・換気設備 > ②給排水衛生設備 > ③電気設備 >> ④輸送設備

「設備設計一級建築士講習テキスト」の内容は建築基準法の設備関係規定を要約したものであり、ページ数は約100ページです。
講義ではこのテキストに沿って重要とされる箇所を解説していきます。
マーカー等で解説箇所をチェックしてください。
体感としては、修了考査の出題問題は、解説があった範囲から8~10問程度出たかなという印象です。
集中して講義を聞いてください。
修了考査は、時間が一番ネックとなりますので、講義の時間を利用してテキストの構成についても把握することをおすすめします。

まとめ

本記事では設備設計一級建築士の「講義」について解説しました。
設備設計一級建築士の講習は申込区分によって大きく難易度が変わります。
私の推奨は建築設備士を取得したうえで受講する申込区分Ⅳです。
ぜひ設備設計一級建築士の講習へ受講するまでに、建築設備士取得をご検討下さい。

» 参考:建築設備士の資格概要と取得するべき3つの理由【建築設備系は皆取ろう】

また修了考査での出題範囲は「法適合確認」のみとなります。
設備設計一級建築士の講義は第一日目後半の4時間が重要です。
この4時間は集中して講義に参加し、修了考査の合格率を最大限に高めるように意識して望んでください。
修了考査に向けた学習の労力が大きく軽減できます。

» 参考:設備設計一級建築士の学習方法や合格に向けたコツについて解説【過去問を入手しよう】

本記事が皆さんの設備設計一級建築士修了に向けた手助けとなれば幸いです。

以上、「設備設計一級建築士講習の講義概要や受講のポイントについて解説【後半の4時間が重要です】」でした!

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